イタリア,ロックダウン緩和,規制の第二段階を発動,5月4日から17日まで効力

イタリアでは、いよいよ5月4日からロックダウンが緩和されて、規制の第二段階が効力を発動する。3月に新型コロナウイルスの感染拡大をおさえるため緊急の首相令が発令されて以来、5月3日まで厳しいロックダウンの措置がとられていた。4月26日、コンテ首相はテレビを通して演説を行い、新型コロナウイルス感染症対策の新しい段階、『第二段階』を発表した。これは5月4日から5月17日までの2週間効力を持つ規定となる。

首相はこれが、未だ残存するウイルスとどのように共存するか、という段階であるとしたうえで、運動のためや同じ州内の親族と会うための外出が許可される(婚約者はダメ💔!だったのにオッケーになった)が、常にお互いの社会的距離を1メートル以上保ち、マスクを着用する事を義務付けるとした。幸いこれまで買うのをためらうくらい妙に高かったマスクの値段は、1個50セント(約60円)(あるいはそれ以下?)に統一されることになった。と言ってもマスクにもいろんなデザインや特性があったりするので、全て50セントに統一などできるものなのか既に疑問。イタリア人は通常、親しいもの同士の挨拶は左右の頰にキスをする習慣があるが、1メートルも離れてなきゃいけないのであればまだちょっと難しいだろう。何れにせよ一緒に食事などは許されていない。大切な家族の命にも関わる可能性があるので厳格である。当然友人と集まって食事や飲み会などは許されない。確かに、症状が出ないでいた友人から今になって感染などしたものなら、今後この規制が解除された頃に再び感染を広めることになってしまう。それから37度5分以上の熱がある場合外出はしないこと。

これまで閉鎖されていた公園は解放されるが、人数制限、距離を保つことやマスク着用などはここでも義務付けられる。これまでの運動不足を解消するために野外でジョギングやウォーキングなどは許されるので、外出規制が大分緩和されるわけだが、特にジョギングの際は2メートル以上の距離を保つこととマスクを着用しなければならないのであれば走るのは苦しそうだ。(やはりカンパニャ州以外の州ではジョギング中のマスクは免除になった)スポーツ施設やジムはプロの選手のためだけに解放されるが、更衣室は使用できない。しかし残念ながらサッカーのようなチームのスポーツはまだ出来ない。

今まで禁止だった葬儀や結婚式は行えるようになるが、参列できるのは15人まで。レストラン、バールでテイクアウトは出来るが、店内で飲食はできない。地下鉄やバスなどの公共の交通機関は動いているが、これも人数制限があるらしい。どうやってコントロールするのかは不明。

この2段階がうまくいけば、5月18日以降は全ての商店、美術館、コロッセオなどの考古学施設なども解放され、6月1日からはバールやレストランで食事が出来るようになり、美容院などもオープンするというように、段階的に正常な生活を取り戻していく計画となっている。未だ海水浴場をどう規制するかとか夏にかけて検討中の課題も多い。

しかし、レストランで食事ができるようになるのが6月1日以降なのに、どうして美術館やコロッセオなどは5月18日から開館するのか良くわからないが、とりあえず観光客が来れるようになるのは、レストランでの食事が許される6月以降ということになりそうだ。といっても最初は誰もいないだろうが、徐々に徐々に戻ってきて、ふと気が付いたらこれまでの反動でものすごい人人人!!みたいなパターンになるのかもしれない。

とにかくいつになったらイタリア人が町の中でハグしたりキスしたりしてる姿が見られるのか?おそらく社会的距離っていうのの規制が解かれるまでは見れないという事になるのだろう。。。これからこの段階的規制緩和がどのように進むのか注意していきたいと思う。

著者:  原井シュウジ

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